2013年5月28日火曜日

ペレットストーブのショールームに看板をつけました。

今日は朝から、ペレットストーブのショールームに看板を設置しました。


地域の環境をよくしようと言う以上、(山梨県立)美術館通りにある以上、やはりできるだけ景観に配慮した看板をデザインしていただきました。
(S.T.COMPANYの鶴田さん、ディスプレイ遠藤さん、ありがとうございました。)


いらっしゃる際は、事前にご連絡いただけると嬉しいのですが、これからの時期はできるだけ誰かがお店にいるようにします。
いくつかのペレットストーブについては実際に炎を見ていただくことができます。
どうぞお気軽に、お越しください。

住所:山梨県甲府市貢川1-2-15(美術館前通り/花菓亭前)
電話:055-232-4477



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笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役

2013年5月20日月曜日

清里・萌木の村の庭が変わります。

昨晩から今朝にかけて、山梨県の清里にある「萌木の村」に行ってきました。
この萌木の村で夏に開かれる「清里フィールドバレエ」には、毎年家族で参加しています。
また、社長の舩木上次さんは、人生のいろんな局面で相談に乗ってもらっている尊敬する方です。

今回の萌木の村訪問は、その舩木さんが現在取り組んでいる「ナチュラルガーデン」づくりの一端を担う、大工・雨宮国広さんと一晩飲み明かすためでした。


この萌木の村の新たなガーデンづくりは、イギリス人園芸家のポール・スミザーさんと共に始まりました。
ただ、イギリスというと、「イングリッシュガーデン」が頭に浮かびます。
ということは、萌木の村をイギリス風の庭園にしようとしているのか?

そうではありません。
本来の「イングリッシュガーデン」の考え方とは、イギリス風をまねることではなく、その地に本来あるべき自然の姿を再現することにあります。そのことを舩木上次さんがポール・スミザーさんに教わり、ナチュラルガーデンづくりが始まりました。八ヶ岳という豊かな自然に恵まれた地の、本来あるべき自然の姿、つまり山野草や低木、落葉広葉樹の溢れる姿をこの萌木の村に再現しようとしています。
(詳しくは、萌木の村のブログをご覧ください。)

そして、このプロジェクトの一環として、パーゴラづくりがあります。
そのための木材には、すべて萌木の村に育った樹木を使います。その自然な樹木を生かすため、雨宮国広さんの伝統技術が生きています。


ぐねぐね曲がった樹木を通常の方法で製材すると、本当に細い木材になってしまいます。
その曲がった自然な樹木をそのまま生かすには、やはり手道具・手作業の昔ながらの技術が必要になります。雨宮さんはマサカリで木材をつくります。


基礎にもその地の自然な石をそのまま使い、石の表面の形状に合わせて柱の接面を削ります。

この作業を見ていると、一本一本の木が、掛け替えのない役を宿されているように見えてきます。


雨宮さんはこの仕事に、萌木の村の事務所に住み込みで、まるで「自然と対話」するように、楽しそうに取り組んでいます。

そして今年の夏も、新しくなった庭で、24回を迎える清里フィールドバレエが開催されます。
演目は「ジゼル」。
これまでの3演目公演を1演目に絞り、チラシのデザインも一新して、また新たな清里フィールドバレエに挑戦する萌木の村・舩木上次さんの姿勢に多くを学んでいます。



笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役


2013年5月13日月曜日

林業を考えるため『道づくりと経営』を読みました。

『道づくりと経営』大橋慶三郎(林業改良普及双書)を読みました。


この本は、山梨県で造林業を営む藤原造林の藤原社長に、先日教えていただきました。
(有)藤原造林は、山梨県において森林の維持・造成を行っている会社です。
私たち山守は主に人工林の手入れを行い荒廃している林を、
自然の営みの中で後世に引き渡す役目をしている山仕事のプロフェッショナル集団です。
藤原造林さんとは、こういう会社です。

そしてこの藤原社長は、奈良県吉野町の清光林業さんを師と仰いでいて、その清光林業さんの師が今回の著書の「大橋慶三郎」さんという訳です。

農業同様、林業も「たいへんで、誰もやり手がいない」と言われる現代社会の中で、上記のように明確な使命感を持ち、しっかりと経営できている会社が山梨県にもあります。
私は、その根底に流れる理論を知りたいと思い、今回の本を読みました。

出版社を見てもお分かりの通り、林業のかなり専門的な説明はあります。しかし、それは一部であり、ほとんどが「山仕事から学んだ」という価値観や、体験談から来る教訓や、あるべき人間関係など、大橋さんの人生哲学が語られています。

そして、山という自然そのものから人生を学ぶ、つまりそれが「経営」なのだ、と言っています。
木は植えてから最低50年~60年経過しなければ収獲に繋がりません。私たち林業を営んでいる者は、本物を正しく選択しなければとんでもないことになります〔倒産してしまいます〕。・・・・・本物と偽物とを厳正に審判するものは何といっても、それは「時」であろうと思っています。・・・さらに私は自然の掟(きまり)をモノサシにして真偽を判断するように努力しています。(p78)
これと同じようなことを、私は山梨県の数名のワイナリーの醸造・栽培家からも教わったことがあります。

自然に根拠を持つ会社経営。「強い」と思うのです。
しかし、世間には自然とは無関係の経営や、自然に反した経営がいかに多いことか。

これは経営だけではないですね。
国政も、地方行政も、地域も、学校も、エネルギー政策も、私たちの家族も、生き方そのものも、これらすべて「どのように継続して、少しでも豊かになっていけるのか」を探求する営み、つまり「経営」だと思っています。

笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役

2013年5月7日火曜日

大工の雨宮国広さんの拠点「一之瀬高橋」に行ってきました。

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
私はかねてから行きたいと思っていた友人で大工の雨宮国広さんの拠点「一之瀬高橋」に行ってきました。

ちょうど火おこし・石釜パンの体験イベントをやっていたので、 家族で参加しました。
雨宮国広さんは、 昔から伝わる“手道具”を使い、小さな小屋造りを通して、楽しみ、交流を深め、先人の思いを受け継ぎ、21世紀のものづくりの在り方を考え伝えていく「小さな削ろう会」の代表です。先日も塩山の恵林寺の改修工事を請け負っていました。

 (雨宮国広さん)
 

まるでタイムスリップしたみたい。私と妻の感想です。

昔はこんな感じて、「炎」と「煙」と「土」と「木」と共に人間は生きていたんだろうなあ。
顔も頭も、着ているものも、持っているものも、すべて煙の香りがして、小さい頃に祖母の実家に遊びに行ったときのことを思い出しました。
子どもたちも意外とすんなりその場に溶け込み、パンづくりや周辺探索に夢中でした。


石釜パンを食べて、窯で炊いたお米でおにぎりつくって食べて、みそ汁もいただいて、夜は地域の道祖神祭りに参加しました。

 
この一之瀬高橋には、伝統芸能「春駒」あり、保存会のみなさんによって、道祖神祭りで披露されました。春の訪れを喜び、一年の収穫を祈念する伝統行事です。

  (春駒の様子)

私たち日本人は、便利さ・安全さを求めてきました。
それは良いことですし、社会が発展するのに当然求められることだと思います。
しかし、同時に失ってしまったこともたくさんあります。
伝統やお祭、不便さの中の工夫、共につくることの会話や喜び・・・・。

以前、雨宮国広さんがこんなことを言いました。
 
「自然の恵みで、小さな家をつくり、小さな暮らしをする。そこには大きな幸せと大きな愛がある。」
これをまさに地で行く雨宮さんです。
都会ではなく、地方で生きることの豊かさを良く考えた一日でした。

また夏休みにも行ってみようと思います。

笹本貴之 / 笹本環境オフィス株式会社 代表取締役